

gallery αMは、武蔵野美術大学が運営するノンプロフィット(非営利)ギャラリーです。
これまでの活動からは「現代美術を扱うギャラリー」というイメージが強いと想像しますが、正しくは「現在の美術」を考え、発信する空間だと考えています。これは、1988年の設立にあたってうたわれた「現代美術に主眼を置く」「新人発掘とその発表の場」にも近い意図が込められていたのでは、と推測しています。
「『現在の美術』を考える」とは、ノンプロフィットの立場、美大が運営するギャラリーの立場から現在の日本の美術に応答するということで、具体的にはゲストキュレーターを選び、企画をお任せし、その企画を支えるということになります。〈絵画、彫刻、映像などの表現領域〉〈作品や発表の形態〉〈制作と批評、キュレーションの関係〉〈世界と日本のアートシーンの状況〉などなど、動き、交わり、変わり続ける美術に対して、この空間から何が発信できるかを考え、発表の場として実験/実践し続けること。これが、αMのできる社会への発信=態度ではないかと考えます。
大きな美術の中のひとつの、ささやかですが重要な一例として、この空間は続いていきます。
見ていただかなければはじまりません。是非、gallery αMを目撃してください。
冨井大裕
2024–26年度 αMプロジェクトディレクター
これまでのgallery αM
1988年 吉祥寺にギャラリーαMを開廊。初代キュレーターはたにあらた(谷新)、第1回展は柳幸典展
2002年 吉祥寺のギャラリーαMを閉廊。特定の場所を持たずに展覧会を開催する「αMプロジェクト」がスタート
2009年 馬喰町にgallery αMを開廊
2020年 ゲストキュレーターによる企画と並行して、別企画「αM+」を開始
2023年 武蔵野美術大学市ヶ谷キャンパス内に移転
これまでに28回のゲストキュレーターによる企画、252回の展覧会を開催(25年3月時点)
デザイン:菊地敦己