河口龍夫、今井祝雄、植松奎二
[夏期休廊:8月10日–25日]
1940年兵庫県生まれ。1962年多摩美術大学絵画科卒業。1965年グループ〈位〉を結成。「第10回日本国際美術展(東京ビエンナーレ「人間と物質」)」(1970年)や「第8回パリ青年ビエンナーレ」(1973年)、「第12回サンパウロ・ビエンナーレ」(1973年)、「大地の魔術師たち」展(1989年)に出品。国内各地の美術館でも個展の開催やグループ展の参加など発表が続き、2007年には名古屋市美術館と兵庫県立美術館で同時期に個展が開催された。「見えるもの」「見えないもの」の関係を問うとともに、鉄・銅・鉛といった金属、光や熱などのエネルギー、土、水、空気、化石や貝、植物、蜜蝋、書物などの物質を用いて、モノの本質に向き合い「関係」をテーマとしたコンセプチュアルな作品を制作している。
1946年大阪府生まれ。1964年、大阪市立工芸高等学校美術科在学中にヌーヌ画廊(大阪)で初個展「17歳の証言」展を開催、同年「第14回具体美術展」に出品。翌年、具体美術協会(具体)の会員となる。1966年に「第10回シェル美術賞」で一等賞を受賞、同年にグタイピナコテカで個展を開催。白一色で塗られた絵画や立体作品、モーターを利用した作品を「具体」で発表する一方、「第1回草月実験映画祭」(1967年)や「現代の空間’68―光と環境」(1968年)では映像や光による作品を発表するなど、「具体」の新時代を担うメンバーの一人として、「具体」が解散する1972年まで会員として活動した。「具体」解散以降は、写真や映像、音などのメディアを用いた作品を数多く制作している。
1947年兵庫県生まれ。1969年神戸大学教育学部美術科卒業。同年、ギャラリー16(京都)で初個展。1974年神戸市文化奨励賞受賞。翌年、当時の西ドイツに渡る。1976年ストックホルム近代美術館にて海外で初めての個展が開催された。1988年「第43回ヴェネツィア・ビエンナーレ」日本代表に選出。1990年「第12回神戸須磨離宮公園現代彫刻展」大賞受賞。石、木、布、鉄、ガラスなどを用いたインスタレーションのほか、彫刻、写真、映像、パフォーマンスなどにより、重力・張力・引力といった見えない力の法則から、世界の構造・存在・関係をよりあらわにしてきた。自身の身体を用いた空間の存在把握や、人と物体との関係性などを知覚させる作品を数多く発表している。